価格 :\ 1,680 (税込)
著者 :泉 流星
発売日 :2003-11
発売会社 :花風社
評価 :★★★★★ ( 7 のレビューがあります)
ジャンル :単行本
可能時期 :通常24時間以内に発送
ASIN :4907725574
当事者の本は、辛い体験を想起させるので
何冊かトライしたが最後まで読めずにいた。
そんな状態が続いたある眠れない夜、
半ば諦め気味に、この本を手に取り読み出した。
そして、読み終わるまで一度も本を置く事がなかった。
当事者が書いた本の中では一番読みやすかった。
それは、過去の出来事の章でも淡々と綴られていて、
思い出して辛くなる事が少なかったから。
そして、著者と共通する部分が多く(夫婦間の事など)
経験からくる悲壮感が漂っていないことが理由だろう。
お陰で、自分を振り返る作業ができ、生活する上でヒントにもなった。
きっと地獄のような日々が何年もあったに違いない。
でも、それを感情を込めて書かなかった (書けなかった?)著者に感謝したい。
私も高機能自閉症者ですが、泉さん程自閉症自体も精神病も重くないです。自分のことを異星人と思ったことも無い。しかし、自閉症者は共通するところが多く、「まるで自分の前には、見えない透明なガラスの壁で周囲から隔てられている」ように感じる人は多いんじゃないでしょうか?あくまで自閉症者の1サンプルに過ぎないので、「自閉症者は、皆この本と同じ」と思うことは危険ですが、健常者の方が自閉症者の感覚を知るのに良い本だと思います。
★★★★★ 幼少期から学生時代、様々な職業を転々とした時期、そして自閉症と診断されて本書を書き上げるまでの半生を綴った自伝である。そこには、主に失敗経験、たまに成功経験と、その原因分析があるのみで、どうすればよかったのかという「答え」はほとんど書いていない。
そして現状を、障害を「克服」したのではなく、まだやっとスタートラインに立ったばかりだとしている。普通の人なら生まれたときから自然に身に付けていくはずのものを、30代になってやっとゼロから学びはじめた、そういう状況だ。だから、あのときああすればよかったはずだ、という答えは出せないのだ。
だから本書は、健常者がアスペルガー症候群の実例を知るという目的においては非常に優れたサンプルになっているが、実際に自閉症スペクトラムやその周辺領域の症状に苦しんでいる人にとっては、かえって自分の失敗体験とばかりシンクロして、読むのがつらくなるのではないか。本書でつらくなった人は、続巻『僕の妻はエイリアン』から読み始めることをお勧めしたい。
一般の人に混じって普通に生活しているのに、感覚やものの感じ方見え方、音の聴こえ方など普通の人とはかなり違っているそうで、そのため外見は普通なのに社会に適応するのがものすごく難しく「変人」扱いされ、いじめにあったり失敗や挫折をくりかえす様子がたんたんと書かれています。ドナ・ウィリアムズという自閉症の女性が書いた自伝を読みましたが、日本人が書いたものは初めて読みました。日本にもこんな人がいたんですね。完全に理解されなくてもいい、外国人と同じように異文化として接してほしいという著者の主張が面白いです。
★★★★★ 自分を「異星人」と表現しているように,告知されるまで,
周囲の人との違いに悩まされていた著者.アメリカ留学時には
その個性が認められるのに,なぜか日本では….
アルコールや過食に悩まされながらも,夫とともに
今も戦い続けているのだ.
自閉症スペクトラムであることによる独特な世界の捉え方はテンプルの『我,自閉症に生まれて』をほうふつさせるものだった.