価格 :\ 1,050 (税込)
著者 :山田 昌弘, 白河 桃子
発売日 :2008-02-29
発売会社 :ディスカヴァー・トゥエンティワン
評価 :★★★☆☆ ( 13 のレビューがあります)
ジャンル :新書
可能時期 :通常24時間以内に発送
ASIN :4887596235
「パラサイトシングル」「希望格差社会」と、次々に新しい造語を作り、かつ世間に流行らせる社会学界のキーワードメーカーこと山田昌弘氏の新刊はジャーナリストの白河桃子との共著。
今回のターゲットは結婚活動、略して「婚活」。
「負け犬」(30代以上の独身女性)や中年童貞の存在が確認されるとおり、現代では積極的に活動でもしなければ結婚なんて夢のまた夢へと成り果てている。本書はなぜ「婚活」が必要になったのかという時代的背景を迫る前半と、男も女ももはや待っていても誰も見初めてはくれない、一億総狩猟社会となった日本で(あるいは海外へと飛び出して)、すてきなパートナーをゲットするための指南書ともいえる後半の二部構成といえる。
結婚するのになぜ婚活が必要になったのか。
山田氏の定義でいう「婚活」前時代には、男は仕事しかできず(家事はしなくてもいいという観念)、女は家事しかできなかった(雇用における男女の不平等)。だから、生きていくために男女がお互いのための必要材であり、結婚=同居は必要だった。しかし、価値観の変化や雇用制度の自由化によって、男だって家事ができるし、女だってちょっとがんばれば働いて一人前に暮らせる時代がやってきた。要するに、男の独身も女の独身も、一人で夫婦二人分の能力がついてしまったが故に、結婚が生存条件ではなくなったのだ。結婚が必ずしも必要ではなくなった後、それでも誰かと結婚するとなると「よっぽど価値観が合わないとしんどい・・・」という具合になり、二の足を踏んでしまうわけ。
また、今話題の「アラフォー」世代への福音とも言える「四十才からが結婚適齢期?三十五歳からの婚活」という章も!なんでも最近では、「熟年再婚市場」や「過去縁」など、アラフォーに至ってもまだまだ婚活は間に合うようなチャンスがある時代なのだそうだ。
ただこの辺は、「AERA臭」がプンプンするので、話半分に読んでおいたほうがいいのかもしれない。
一番面白かったのは、山田氏と白河氏両者の見解が分かれている箇所である(そのことは山田氏自身も「矛盾」と指摘している)。
白河桃子が第4章で男が結婚できない理由の一つとして、雑誌の男の好きな異性アンケートなどで人気女優に票が一極集中する例を挙げ、「ビジュアル要求が高すぎ!」ということ、つまり「男は面食いすぎて結婚できないんだよ」と述べているのに対して、その次の第5章で山田昌弘は、男が「女性を美人度で選んでいるわけではな」く、「ほとんどの女性が、外見上、誰かの結婚相手のターゲットに入る」といっており、この二人の著者の間でも見解が分かれている。
男の私からすれば、山田氏の意見に賛同したいところだが、実は白河氏の言っていることもあながち間違いではない。
この二人の見解の相違こそが、「見た目で選ばないでよ!」「見た目だけじゃないんだ!」という、女と男の普遍的なすれ違いの縮図なのかもしれない。
「パラサイトシングル」の山田昌弘中央大学教授が、理論パートを担当。
日本人が未婚化・非婚化した理由を分析し、「婚活」(就職活動が就活なら、結婚活動は婚活、という造語)時代の到来を予測する。読みやすく、構図が明確で、理解しやすい。
確かに少子化の原因に若年者層の未婚化・非婚化があり、今後どうなって行くのだろうとは思う。しかし、多くの若者が結婚を目標に「婚活」をする社会はイメージできない。
アンケートは1000例位、都市部で行われており、これで全国の状況を推測するには無理があるのでは…と思いました。