価格 :\ 2,415 (税込)
著者 :バートン マルキール
発売日 :2007-05-25
発売会社 :日本経済新聞出版社
評価 :★★★★★ ( 6 のレビューがあります)
ジャンル :単行本
可能時期 :通常24時間以内に発送
ASIN :4532352606
「効率的市場理論にたてつく人々は必ずやしくじるだろう」「株式市場全体の方向や個々の銘柄が割高か割安かについて、一貫して正しく予測することはできない。したがって、市場平均よりも高いリターンを上げることなどできないのだ」。
本書は2007年5月の第9版で、現時点の最新版である。時代の変化に応じて適時改定されている。いまさら本書の価値を説明する必要すらないくらい、株式投資関連の解説書としては重要な位置を占める名著である。多少厚みはあるものの、実例やユーモアも交えて読者の興味を引くように工夫して記述されており、投資に関心のある方は一読すべきである。
それにしても、著者が述べるように一貫してマーケットの動きを正しく予想することは確かに難しいと、本書を読んでつくづく思う。そもそも、著者がこの第9版の中で勧めている「REIT型投信は魅力的なポートフォリオ分散の機会を提供してくれる」というのは、サブプライムローン問題の発生後は必ずしも適切な助言ではなくなっている。また、「50代半ばの人のためのインデックス・ファンドを組み合わせた推奨ポートフォリオ」の表には、REITが12.5%、債券が32.5%、現金5%ある以外、50%が株式となっているが、この通りにしていたら、今の商品市場の盛り上がりに便乗する機会を逃してしまっている筈だ。
一方、それが本書の骨子なのだが、株式のアクティブ・ファンドに終始否定的な見解を示しているのは、きわめて良心的である。「プロが運用するファンドは全体として一貫してインデックス・ファンドに負けている」「今日ホットなファンドは、明日には氷のように冷たくなるのだ」。確率論的には本来当然のこととはいえ、様々な巨額の利権が絡むこの業界で、はっきりとこのような見解を広く喧伝するのは、結構勇気がいることだ。
バリュー投資、テクニカル分析、ベータ、日本のバブル崩壊の考察、リスクとリターン、行動ファイナンス、等、多岐にわたって入念な考察が繰り広げられており、そこから株式市場の不滅の真理に迫る一冊である。
金融機関は手数料で儲けている。アナリストがどんなもっともな仮説を立てたところで相場の未来を予測することはできない。売買を頻繁に繰り返すことは彼らが儲かるだけである。投資信託を買えという人もいるがサブプライムローン問題を考えるとどんなスカをつかまされるかわからない。プロでさえだまされるのだ。現物株のbuy and holdという戦略が一番シンプルである。(株価の変動に一喜一憂してられません)
★★★★★ 日本も外国人投資家の取引が増えたせいでしょうか、
日経平均のPERや配当利回りが、米国株とほぼ同じ水準に
なりました。今後は米国市場のデータも参考になると思います。
この本の内容は、まず、株式の値上がり益の95%が、
過去30年の全取引日7500日のうち、たった1%強にすぎない
90日間の取引日に実現していること。この日がいつ起きるかは
わからないので、ずっと持ってるのが最強の投資戦略であること。
さらに、予想するのが難しい景気の先行きや株価の暴落を避けようとして、
現金で持っている間に値上がりしてしまえば、値上がり益の大半は
実現しなかったことになります。これはプロのファンドマネージャーが
よくやるミスなのだそうです。
これらの理由も含めて、アクティブファンドがインデックスファンドに
勝てない理由として、
・積極的に銘柄の組み換えを行うので税金の支払いが多くなり、
リターンが下がってしまう。例えば、5年間、年率15%のリターンが
あったとしても、20%の税金を払うと12・5%に低下します。
さらに、信託報酬を差し引くと、11%にまでリターンが下がってしまいます。
一方でインデックス・ファンドは市場平均に追随するだけなので、銘柄の組み換えの
ための売買がほとんどなく、税金の支払いもほとんどありません。
信託報酬もきわめて低いので、この例でいえば、ほぼ15%のリターンになるのです。
さらに、インデックスファンドは追随するだけで景気予想もしないので、
上昇相場に乗り遅れることもありません。
多くのアクティブ・ファンドがインデックスに勝てないのは、このような
理由があってのことだったんですね。
名著「株式投資の未来」も併せて読むと、より効率的で効果的な資産運用が
できると思います。
株式投資関連の書籍は直接、投資家の利害と関わるため、「爆騰銘柄」系のとんでも本も依然として多い。それとは対照的なのが本書。やはり株式投資を行う上では読んでおくべき必読書であるという印象は新しい版になっても変わらない。
マルキール氏は効率的市場仮説の大御所として知られるが、本書を読めば全面的にこの立場に立っているわけでもないことが理解できる。
結論的に言えば、株式投資についてはジタバタと売買するよりもインデックスファンドを買っておく方がましな場合が多いということになるが、氏は個別銘柄の選択の楽しさも理解しており、その方法についても述べている。旧版と比較すると削除になったり追加になったりしている内容があるが、全体としての本書の趣旨は変わらない。
私自身、本書の見解を全面的に受け入れているわけではないが、全体として長く読まれている書籍だけある優れた内容となっている。分厚さのわりに読みやすく、翻訳物の隔靴掻痒感も少ない。未読であれば一度は読んでおくべきだろう。一定期間をおいて読み直してみるのもよいかもしれない。
著者はプロのファンドマネージャーの運用する株式投資信託の平均を
持ち続けるよりもインデックスファンドを購入して配当収入を機械的に
再投資した方が長期間展望すれば運用成績は1.5倍になると言う事を説いています。
その理由は
1.今後5年以上の利益成長率が市場平均以上の銘柄を買うこと
2.株価がファンダメンタル価値以上になっている銘柄には手を出すな
3.投資家が「砂上の楼閣」を作れるようなストーリーを描ける銘柄を探そう
の3つから構成されます。
3.に関して言えばもし成長率がはっきり認識されれば、その銘柄がある種の
信奉者を引きつける事は間違いないから。その銘柄に関するストーリーが
人々の想像力をつかめるか自問せよと書いています。
スターバックスなどストーリー性あるな。
本書はだらだら書いていますが、株式の要旨はきっちり押さえています。
あくまで長期株式投資を念頭に入れた読者のための本です。
ファンドマネージャーは株式を頻繁に入れ替えてそれ故手数料が大きくなる。
一方、ファンドインデックスはほとんど入れ替えなしなので手数料は安価です。
グラフからデータまであらゆる角度からこの結果を指し示しています。
まず結論から読まれたい方は第四部「ウォール街の歩き方の手引き」から
読まれる事をお薦めします。