価格 :\ 680 (税込)
著者 :岡部 恒治
発売日 :2004-01-07
発売会社 :日本経済新聞社
評価 :★★★☆☆ ( 3 のレビューがあります)
ジャンル :文庫
可能時期 :通常24時間以内に発送
ASIN :4532192110
本書は、高校で習う数学について簡単に解説しています。説明のしかたは、いい意味でも悪い意味でも教科書的である。この本を読んでも数学が面白いとは思えないかもしれません。まだ、同著の『考える力をつける数学の本』のほうが数学が面白いと思えるのではないでしょうか。まえがきにあった、「思考力を養うのに数学の学習は有効である。」と言う部分は共感できる部分です。単に、答えを覚える科目になってはいけない。意外とどうやって数学の問題に取り組むかって言うところが差になって出てくると思う。本書を読んで私が勉強になったと思ったポイントを挙げます。
・思考力を養うのに数学の学習は有効である。ー問題を解くときに、あれやこれやと考えることは、すごく有効だ。それによって、思考力や着眼点や論理的思考や粘り強さが学べる。
・座標が代数(方程式)と幾何(図形)を結びつけた。
・折れ線グラフの傾きに着目して分析するのが微分で、棒グラフの面積に着目するのが積分である。
タイトルからして著者は数学にアレルギーを持っているような人が数学の面白さに気付いてくれればよいという意図で書かれた本だと思うのですが、私にはその意図が達成されるとは思えない。
理由としては、
・本を読む上で本当にアレルギーを持っているであろう人が持っていると思われる前提知識をやや超えているように思われる。・図と文章のつながりがわかりにくい。・説明が変な所がある、確率の項で一晩中サイコロを振った結果1の出目が1/6にならなかった事に対してサイコロが正しくなかったからという説明がなされているが、その説明だと一晩も振らなくても6回振れば正しいサイコロであれば1/6になる事になるのではないか?一晩中振った所で無限とは程遠いので誤差が出るのはあたりまえの事では?・挿絵はいらない。センスが何となく教科書を思い出す。
・そもそも日本語としてこなれていない。
という点が挙げられる。
数学アレルギーの人に数学の面白さを伝えたいのであれば例えばエルデシュの伝記などをすすめたい。
もともと数学が苦手な私ですが、この本は軽い気持ちで楽しく読めました。仕事柄、微分をよく使うことはあっても、三角関数や図形には縁がないので、ちょっと高校数学の記憶を呼び戻してみようと思ったわけです。教科書レベルの基本をわかりやすく示しているだけではなく、数学の発展史についても記述があること、ときに興味深い身近な例が挙げられていること等が本書の良いところです。たとえば、14世紀に大砲が発明されたために「座標」を用いて放物線を分析する必要が出てきたとか、「等比数列」でネズミ講がすぐに破綻する理由を示していること等です。文庫本としてもかなり薄いほうでスグに読み終えることができます。久しぶりに高校数学の教科書を読み直してみるかという気分にさせてくれます。
ちょっとだけ残念だったのは、やや日本語表現がこなれていない箇所が見受けられるぐらいでしょうか。全体的に間違いなく良書だと思います。数学が苦手な受験生に刺激を与える薬として有効だと信じます。