価格 :\ 2,940 (税込)
著者 :宮下 淳, 江原 淳
発売日 :2000-07
発売会社 :同友館
評価 :★★★★★ ( 1 のレビューがあります)
ジャンル :単行本
可能時期 :通常3〜5週間以内に発送
ASIN :4496030446
1994年に刊行した書に、補章1と補章2を加えて2000年に増補版として出したもの。じっくりと読み、考えたいのは補章の二つ。すでに情報システムを担当している者にとっては過去の略語も出てくるが、これは時間差があるので経緯として捉えるべきで、補章1の顧客と市場との関係性のマーケティング、補章2の製配販のバリューチェーンを統合の視点から考察を味わうことに眼を向けたい。
基本的な理解としての卸、小売関連のレビューがあり、要点をまとめると共に演習問題を章末に付けて問題提起の役目も持たせている。さらに多様な視点で解を探ってみたければ、田村正紀『流通原理』なども参考にすると論の組み方に変化をもたせることができよう。
販売・流通の実務との関連で目に付いた点を解釈してみたので、以下に少々ご紹介。掛け声倒れの変革も大事だが、MDサイクルのようにコツコツとレベルアップ(p.8)することの価値を見直したらどうか。商品回転率を上げろというROIからの要請は意思決定の頻度も高くなる(p.13)のは当然で、これが可能な組織であるのか。システム稼動後のデータの容易な利用性を言うなら、蓄積の連続性(p.28)にもカネを使え。部門管理と異なる何を新たに行うべきかを問わずに、自動的に成果の向上(p.34)をPOSは示さない。CSCWというのは個人単位の情報処理だったのか(p.43)、特に管理職。倉庫と配送センターと物流センターは発展(p.159)を表す言葉であってその理解は浅い。
そして増補版までの変化の要所を示し、著者らの濃厚な意見が注意力を引き付ける。途上国での安価な労働力をたよりに生産したものの、国内での販売でどれだけ十全であることを計画と実践に担保があったのか、儲けを吹き飛ばす回収騒ぎを耳にする前に読んでおきたい一冊。
目次、章節項。索引、重要語解説と共にあり。参考文献あり。ひもなし。