価格 :\ 1,890 (税込)
著者 :イヴォン・シュイナード
発売日 :2007-03
発売会社 :東洋経済新報社
評価 :★★★★☆ ( 25 のレビューがあります)
ジャンル :単行本
可能時期 :通常24時間以内に発送
ASIN :4492521658
ただの波乗りの本ではない。
今までの経営学というのは、「いかに儲けて、利益を上げていくか」という事が課題だったが、パタゴニアは、地球があってこその、経営なんですよって話。
パタゴニアの使命は、利益よりも「地球を守ること」
新しい経営学の本だと思います。あまりにも特殊な企業だが、将来はこのような企業が生き残っていくと思った。
また、パタゴニアの日本の本社が鎌倉にあるのは、仕事中いつでもサーフィンができるから。いい波が来てるのに、サーフィンをしないなんてもったいない、仕事に集中できないだけ。この考え方は、日本人にはない。
「少年の心を持ち続けたアウトドア好きのおじさんの自伝」なのだが、ちゃんと会社を興し社員を養い、上場して利益を生み出すというわけではないが、自分自身の信念に基づいて経営方針を打ち出す。まさに理想の人生だし経営だろう。
自分が山に登るのが好きだから、登山グッズの店を開くというようなものだ。その店の品揃えに哲学があるのだが。
表題の「社員をサーフィンに行かせよう」と言うのは、二つの意味がある。
サーフィンというのは、計画して行けるものではない。何日後の何時に行きますからその日は休みますという予約出来ない環境である。自分が仕事中に突然風が吹いて来て、サーフィンに絶好のシチュエーションが出来たとする。その時に、サーフィンをしたいのを押さえて悶々として仕事をするのが良いのか、もういきなり飛び出してサーフィンするのが良いのか。
もちろん本人はサーフィンしたいが仕事がある。結局そんな時にいつも日ごろから段取り良く仕事をしていれば、2時間だけサーフィンをしてまた帰ってきて仕事をするというような事が出来るはずだ、そんな社員になれ、環境は会社が作ってやるから…という観点。
もうひとつは、そんなサーフィンが好きな人しかサーフィンの用具は売れない、結局その物が好きな人を集めて販売しようという事。
あとこの本を読んでいて「通販生活」との類似性を思い浮かべた。
結局は「地球環境」なのだ。
もう四の五の言っておられない。Windowsのビルゲイツが一人勝ちしようが、地球がなければ、人類は存在しないのだ。金も関係ない。その「環境」を守りつつ社員がちゃんと生活できる仕事があるというのが、今後の理想の企業だろう。
日本人の生活習慣より鯨の方を大事にする原理主義は
マハーポーシャという激安パソコンを秋葉原で売って
人気を得ていたオウム真理教に通じるものがあります。
パタゴニア創立者の会社と自分に関する自慢本の類かと、
最初は皮肉な見方も出来るが、真摯に読んでみて、どうも
そういうものでもない、と判断できる。
今ある地球環境をいい状態にして子孫達に残してあげたい、
誰しもそういう気持ちで読めば、素直に一読できるのでは。
まっさらな心で読むことをオススメする一冊。
おしゃれと機能性を両立しているとファンのいるパタゴニアの社長本であるが、あまり一般化できない自社のビジネスにおけるイメージ戦略を元にした商売と言う面では参考になる。実は1%といいつつパタゴニアは株式公開をしていないため、経営の詳細もまた謎に包まれているのだが、その詳細についてはこの本では巧みに記述を避けている。そして反捕鯨テロ支援の一件でわかるように、自社の見解と異なる考え方には極めて非寛容的な一面も本文中で時にかいま見える。そのような事前知識を持って一歩下がって読めば、カリスマ社長と信奉者が集まった企業に関する興味深い本である。