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ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)価格    :\ 777 (税込)
著者   :梅田 望夫
発売日  :2007-11-06
発売会社 :筑摩書房
評価    :★★★★☆ ( 62 のレビューがあります)
ジャンル :新書
可能時期 :通常24時間以内に発送
ASIN   :4480063870


「ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)」

のカスタマーレビュー

★★★★★ 

けものみち

 【本の要約】
Google等のシリコンバレーにあるIT関連の企業から、現在のリアルな世界とネット世界の違いや、仕事に関する考察が記述されています。本書を私なりに要約すると、以下の2点に集約されます。
1.学習の高速道路と大渋滞
2.もうひとつの地球とリアルの地球

1.の学習の高速道路と大渋滞という話は、著者の梅田氏と棋士の羽生氏との対談で生まれたそうです。どういう意味かと言いますと、棋士の里美香奈氏が『将棋が強くなるための学習の高速道路(ネット上の情報)』によって、島根にいて、14歳という若さで、トーナメントの決勝まで勝ち残ったことから、ネットがあることで、物理的な距離も問題なく、好きなことを24時間学べる環境にあるということです。
そして、大渋滞という意味は、誰でも興味があれば、どこまでも学べる先に、能力の高い人が沢山いる状態になっているという比喩です。渋滞になっている環境になった時に、梅田氏は2つの道を提案しています。

・専門を突き詰めて、大渋滞を抜ける。(高く険しい道)
・身に付けた専門性を活かしつつも個としての総合力をもっと活かした柔軟な生き方。(けもの道)

★★★☆☆ 

『ウェブ進化論』を理解してから読みましょう

 代表作『ウェブ進化論』や茂木健一郎との共著
『フーチャリスト宣言』ほどのインパクトは感じられませんでした。

それもそのはず、梅田さん自身あとがきで語っているように
『ウェブ進化論』と対になる本書は、前著を受けて、
この激動の時代をどう生きるかを指南した書。
つまり、入門編に対する応用編というような位置づけなのです。
目からウロコの新情報が満載というわけにはいきません。

それだけに、入門編をきちんと理解しておかないと
真意を読み取ることはできないでしょう。

★★★★★ 

福沢諭吉もビル・ゲイツも同じ「もうひとつの地球」を見ていた

 茂木健一郎氏との共著 『フューチャリスト宣言』で梅田氏のメッセージに興味を持ち、もっと理解するためにこの本を読みました。
「リアルとネットの境界」にスポットライトを当てた著書は数多くありますが、梅田氏本人の長年に渡る実体験と試行錯誤の裏付けが氏のメッセージの説得力を高め、これだけ多くの共感を集めているのだと思います。「高速道路とけものみち」「手ぶらの知的生産」「パーソナル・カミオカンデ」など読者の興味を引き付ける巧みな表現はさすがです。

明治時代と現代を結びつけて福沢諭吉の「西洋事情」&「学問のすすめ」の例提示もなかなか上手です。明治時代の知識人も知的生産に対してきっと同じ試行錯誤や迷いがあったのでしょうね。明治時代は今のように学びの成果情報を簡単に入手することが出来ず、学校/塾という限られた空間でしか情報や学びの共有は出来ませんでした。福沢諭吉は弟子たちに学校/塾を「もうひとつの地球」に例えていたのだろうと思います。

明治時代と違って現代に生きる我々にはネット・インフラという恵まれた環境があります。もちろんネット・インフラが整備されていない貧しい国(南北問題)や、国家の情報統制が厳しい国(東西の壁)が以前に比べて緩やかになったとはいえ、いまだに残っています。もし全人類が「もうひとつの地球」で生活することが出切れば人類はもっと賢くなり、もしかするといろいろな争いが減るのでは、という希望が持てます。

梅田氏は後半生のビル・ゲイツの生き方を「徹底肯定」しています。ビル・ゲイツ財団から年間30億ドル〜50億ドルの巨額の運用益が拠出され、世界の貧困や病気の撲滅に向けて投資されています。ビル・ゲイルおよびマイクロ・ソフト社はパーソナル・コンピュータのOSを標準化しました。そのビジネス手法についていろいろ批判されていますがパーソナル・コンピュータのOS標準化のおかげで「もうひとつの地球」構築のための社会インフラが効率良く整備された功績は誰もが認めるところです。ビル・ゲイツはパーソナル・コンピュータのOS標準化で得た資金で世界の貧困や病気の撲滅を目指しています。

福沢諭吉やビル・ケイツは時代を超えて同じ「もうひとつの地球」を見ています。彼らのような歴史に名を残す偉大な人物だけでなく、我々のような一市民だって「もうひとつの地球」で賢く生きて明るい未来に貢献できるのだな、梅田氏&茂木氏の『フューチャリスト宣言』はこういう意味も込められているのだな、と感じさせてくれました。

★★★★☆ 

いかに生きるべきか

 前著『ウェブ進化論』でウェブ社会の見通しを語った著者が来たるべきウェブ社会でいかに働き、いかに学ぶかを記したのが本書である。

シリコンバレーを肌で知る著者はウェブ社会に終始一貫して楽観的である。シリコンバレーを、ウェブ社会を深く知る著者ならではの信頼からくる楽観である。ウェブ社会の正の側面だけでなく、負の側面も考え、その結論としての楽観論であるから非常に力強い。きっとシリコンバレーの雰囲気はこのような力強い楽観論に支えられているのだろうと感じた。
どうも日本では新しい風潮に対しては斜に構えたり、距離を置いたりすることが知的な態度だというような雰囲気もある。そんな態度ではなく、「高速道路」であれ、「けものみち」であれ、「好き」ということを原動力に自らのすべてをかけるような楽観論こそが閉塞感漂う日本には必要なのかもしれない。

新しいウェブ社会を巡るキーワードの一つにクラウドコンピューティングがある。次第にウェブの向こう側の「もう一つの地球」の存在感は大きくなりつつある。好むと好まざるとに関わらずウェブ社会に巻き込まれつつある。ならばいっそのこと自発的に飛び込んでいくことによってより明るい道が開けていくのではないかと思わされた。

本書を読めばわかるが、著者はウェブ社会だけを礼賛してるわけではない。それぞれの人にはそれぞれの適性がある。旧来の組織社会に適している人もいれば、ネットで好きなことに没頭することに向いている人もいる。様々な人に会い、自分のロールモデルを見つけていけばよい。ただウェブ社会を無視することは最早不可能だろうとは思わされた。こちらがわの社会とあちら側の社会、どちらに基軸を置くにしろ、これからは双方を行き来することが求められてくるのだろう。

★★★★★ 

個人の興味を爆発させることが求められる時代

 組織人としての生き方がある一方で、個人としての生き方があるというのが
明確にイメージできた。本書で定義されている理想の生き方は、富を得るこ
とでは無く、自分の興味を持っている分野で世界中の優秀な人から認められ
社会に貢献できることなのだろう。

個と個の出会いがWEBを通して、且つ日本だけでなく世界中の人と出会え
ることが可能な時代、その中で可能となった個人の興味を爆発させると、世
界の誰かには共感を持っている人がいて必ず繋がることができる。この本を
読んでいると、自分が大好きな事に対して、努力すること、勤勉になること
に自信を持ってまい進できる気持ちになる。

自分の思いを素直に表現することに対してすごく臆病になることがあったけ
ど、そうじゃなくても良いんだ。むしろ、自分に素直であることが良いんだ。
そう感じた。
自分の興味を真剣に追求し、直向に努力を続けることが、未来に繋がる。
それが許され、求められる時代になった。

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